准看護師から正看護師へのステップアップ方法

転職 - 総合

 

准看護師の方は、正看護師の方に比べるとその絶対数は少ないですが、それ相当数の方が准看護師として医療の現場で活躍されています。

「働き口」という観点から見ると、看護師自体が慢性的な人手不足となっており、実際の求人などを見ても、正・准問わずの求人も非常に多いのが現状であり、准看護師と言えども、その働き口に困ることは基本的にはあり得ないでしょう。

しかし、准看護師の方々には、よほどの理由がない限り、多少遠回りしたとしても、間違いなく正看護師へとステップアップをすべき と考えます。

 

本記事では、特に以下の2点にクローズアップさせていきますので見ていきましょう。

  • なぜ? 正看護師へのステップアップが必要なのか?
  • 正看護師へのステップアップの道筋はどんなルートがあるのか?

 

 

なぜ、正看護師へのステップアップが必要なのか??

ここでは主に3つの理由を挙げていきます。

ここで挙げる3つの内、先に挙げる2点については、それだけで離職理由に繋がりますので、准看護師でこれからも続けるという方は、覚悟をそれなりに持つ必要があります。

 

理由-「収入」

人間社会で生活するためには、「お金」が必要です。

その お金=収入 を得るための手段として、看護の世界で働いていることになりますが、准看護師は正看護師に比べると、この収入は低く設定されているケースがほとんどです。

下表をご覧ください。

 

平均年収】-男女計
業種 平均年齢 平均年収
正看護師 39.3歳 478.3万円
准看護師 49.0歳 405.7万円
(全業種) 46.0歳 (422万円)

平均年収(一般労働者平均年収)
※厚生労働省-「平成29年 賃金構造基本統計調査」及び 国税庁-「平成28年分民間給与実態統計調査」 より

 

上表は、正看護師と准看護師及び、参考に全業種のそれぞれの平均年収を示した表です。

ご覧の通り、准看護師の年収は正看護師のそれよりも低いということが分かるかと思います。

それだけでなく、注目すべきはその平均年齢で、正看護師は、およそ40歳で、480万円弱の年収に対し、准看護師は、およそ50歳で、正看護師の 15% 程度安い年収で働いている ことになります。

 

また、准看護師と言えども、その職業は資格が必要な専門職であるのにも関わらず、全業種平均よりも低いということを考えると、准看護師の収入面の待遇の悪さ が際立ってきます。

 

続いて下表をご覧ください。

 

生涯収入
年齢幅 看護師 准看護師 生涯収入差
男性 約 2億 484万円 約 1億 6,754万円 3,730万円
女性 約 1億 9,352万円 約 1億 5,241万円 4,111万円

看護師と准看護師の生涯収入差…20歳~59歳(一般労働者平均年収)
※厚生労働省-「平成29年 賃金構造基本統計調査」 を元に算出

 

上表は、生涯収入差を表した表となります。

見ての通り、正看護師と准看護師では、男性で、3,000万円後半、女性では 4,000万円以上の収入さが生まれます。

立派な家が建つ金額です。

 

看護師の収入に対しては、別記事(←リンク)で詳細に書いていますので気になる方はそちらを確認してください。

いずれにしても、僕個人的には この収入差が、准看護師の方が、正看護師へなるべき理由の最大の理由 と考えます。

 

理由-「見下される」

准看護師は、正看護師ではないという理由から見下されるケースが少なからず存在します。

 

本来、そんなことはあってはならないですし、全ての人がそうではありません。むしろ、准看護師に対しそういう態度を取る人は、ほんのひと握りであると思います。

実際に口コミ等を確認しても「そのような扱いはしない。」との投稿が圧倒的に多いです。

ですが、万が一でもそういうことが起きた場合、准看護師側からしたら相当なショックを受けることになるでしょうし、精神的疾患を発症してもなんらおかしくありませんし、そもそも仕事をするのがイヤになります。

 

下記は、実際に准看護師が見下された実体験談です。

 

18歳で准看になって26年も経ってしまいました。今後この世界には准看では生きていけません。この26年どれだけ嫌な思いをした事か・・ ~中略~ 一般の方には違いは分から無いでしょうけどお給料だけではなく扱われ方、研修にも行かせて貰えない、何も出来ない正看にも准看のくせにとバカにされるなどなど色々ありました。

※あるサイトへの投稿より引用

 

准看の免許取り、まだ浅い者です。~中略~
准看護師として働き
  「准看なんて、まだあるの」
  「若いのに准看で仕事出来ないから施設受けたんだろ」(施設の面接時)
  「看護師さん?偽物の看護師の方?」(施設の高齢者の利用者さんからの言葉)
私が精神科診察時に精神科医から
  「看護師ですよね?」と聞かれ…
  「はい」と返答すると
  「あなたは躁鬱です。」と診断
  私は、准看ですけどと言うのを省いただけのつもりでした。
他の精神科医からは
  「私は厚生労働省の資格だし」の発言
  常に足を組むなど、バカにされてる態度に感じます。 
看護師の方からは一部の人に
  「働くとこ限られてるよね」
  「あんた、准看でしょ?」
  「そんなのも知らないんだ」と言われます。
看護師との関わりに嫌気があるので医療事務か別の仕事で平穏に生活したいです。
准看護師が蔑まれるのが精神衛生上、良くないですし、自分を全否定されるような、自信ゼロの状態です。~後略~

※あるサイトへの投稿より引用

 

上記は、あくまでの一例に過ぎません。

扱いが雑にされることは少ないとは言っても実際にはこのような扱い方がされている人がいるのも事実であります。

 

 

理由-「准看護師はいずれ無くなる可能性がある」

見出しの通り、准看護師はいずれ無くなることが予想されます。

日本看護協会は以前より、看護資格の一本化を進めています。つまり、正看護師のみを看護師として認めるということです。

実際、2000年には准看護師廃止のための決起集会を開きました。また、准看護師が正看護師になるために必要な受験資格付与は、従来 実務経験10年の准看護師を対象に通信課程を2年受けることで正看護師試験を受けることが出来るいう「縛り」に対し、2018年には、これを 7年へと短縮しています。

特にこの、7年への短縮は、日本看護協会の准看護師廃止に勢いをつけることになりかねません。

また、准看護師自体の数も年々減っているのが現状です。(正看護師は年々増え続けている。)こういう事実もいずれ准看護師が無くなる可能性を高めます。

 

このような状況下、准看護師が無くなるとしても既に准看護師になっている方が職を失うということは基本的にあり得ませんので、見方によっては、准看護師になるのなら、「今の内」ということも言えますが、もし、本当に無くなったとしたら、それ以降准看護師は入所しなくなる訳ですから、自分の立場がみじめに感じてしまうことになり兼ねません。

この項は、むしろその可能性を案じています。

 

参考-医師会の考え方及び現在の状況

本当に准看護師は無くなるのか??

を考えたときに、この見出しが一つのヒントになるかも知れませんのでご紹介します。

 

医師会の立場は、准看護師を存続させる。という立場で一貫しています。

以下は日本医師会のホームページからの引用です。

 

日本の看護体制は今後も看護師、准看護師、看護補助者の三層構造が最適であると考えます。~中略~ 准看護師は初期医療はもちろんのこと、高齢者の療養の分野での活躍も大変期待されています。また、特に地方やへき地においては看護師の確保が難しく、准看護師が地域医療を支えているという厳然たる事実があります。~中略~

 今、看護界では、専門的な看護師を養成することにエネルギーが注がれています。確かに高度な医療を提供する病院には専門的知識を持った看護師が必要ですが、地域に密着した初期医療や高齢者の療養分野の看護職の確保も非常に重要な課題なのです。看護師の上に専門看護師を作るといった屋上屋を重ねる方向ではなく、看護の裾野を広げていくことがより重要ではないでしょうか。そうしなければ、日本の医療・介護は機能停止し、崩壊してしまうことは火を見るよりも明らかです。

 日本医師会は、国民・患者が安心して暮らせる社会を作るために、これからも准看護師制度を守っていきます。

日本医師会HPより引用

 

上記の通り、日本医師会は准看護師を存続させたい意向ですし、看護業界は深刻な人手不足となっています。

准看護師は、経済面などからも正看護師に比べるとなり易いのも特徴です。

准看護師制度を廃止することで、看護師の絶対数の伸びが減り、現在の看護師への負担が増加。最悪、医療の安全性も脅かされる可能性があります。

 

上記の理由から、現在はまだ准看護師制度廃止は難しく、准看護師制度廃止はまだまだ先の話と推測されます。

 

正看護師へのステップアップルート

准看護師の方が正看護師になるには、2つのルートが用意されています。

その内、どのルートを選ぶかは人それぞれとなります。

 

ルート-「看護師学校養成所 2年課程」

まず1つ目のルートは、「看護師学校養成所 2年課程」に進むことです。

下図をご覧ください。

 

 

上図の通り、准看護師になったあと、看護師学校養成所へ2年通うことで看護師の資格を得る受験資格が得られます。

その後、試験に合格すれば晴れて正看護師になれるという道が一つ目です。

 

この場合、学校へと通う為、基本的に 仕事は続けられない というデメリットがありますので、特にご自分で授業料等支払う人はその分のお金はあらかじめ貯めておいてから、学校へと通うことになります。

また、中学卒業後に准看護師養成所等に通い、准看護師の免許を取った人は、少しハードルが上がり、3年の実務経験が必要 になりますので、注意が必要です。

 

学費に関しては、学校により多少の差があるようです。

調べてみたところ、2年間の総額はおよそ 150万円~200万円 程度が多いようです。

学校も限られてきますので、人によっては寮に入るなり、近くにアパートなどを借りるなりする必要があるでしょう。

 

ルート-「看護師学校養成所 2年課程 通信課程」

2つ目のルートは、「看護師学校養成所 2年課程 通信課程で学ぶ道です。

下図をご覧ください。

 

 

この通信課程の最大の特徴は、准看護師が働きながら正看護師への道へ進める ところにあります。

これは大きなメリットに間違いはありませんが、当然この 2年間は相当な覚悟が必要です。

通信課程とは言え、学校には間違いありませんので、それなりに勉強が必要です。従って、ただでさえ忙しい中、正看護師への道を目指すということはそれなりに大変 です。

 

また、上図を見て分かるように、2018年4月より、この通信課程へ進むことの出来る条件が、准看護師の実務経験年数 10年だったものが 7年へと短縮されていますので、更に看護師への道が近づきました。

通信課程の金額は、およそ 100万円から 130万円 と言ったところでしょうか。

金額は決して安くはありませんが、それでも総じて通信課程の方が安いですので、検討の余地はこちらの方が大きいかな、と感じます。

 

最後に・・・

准看護師の方は、正看護師とさほど大きな仕事の差は事実上ありません。

にも関わらず、待遇面で冷遇されている実態に当事者は決して快く思わないものです。

これは当たり前でありますが、愚痴を言っているだけではどうにもなりません。

 

本記事を執筆している間も准看護師の方は、やはり正看護師になるべきだと強く感じています。

色々な理由で正看護師を目指したくても目指せない方がいらっしゃるのも事実ですが、まずは目指す上で支障がない方は是非とも正看護師を目指してみてはどうでしょうか??

 

正看護師へのステップアップを成功させた暁には、心機一転 新しい職場を探すのも一考の価値ありです。

 

看護師の仕事場探し

 

以上、うっちゃんでした。。

 

 

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